ひとをつなぎ、よろこびの想いを伝える
大きなガラス窓から入る日差しに、行儀良く陳列された唐紙たちが様々な表情を見せる。唐紙は和紙に絵柄を手で摺ったものであり、平安時代にまで歴史を遡る工芸品だが「かみ添」の唐紙には工芸品というより、今までにないクラフトかと思わせる趣がある。アメリカでグラフィックデザイナーとして培った感性と京唐紙の老舗で修行した技術が融合し、現代の生活に見事に調和して尚、静かに品良く存在しているのだ。だが、「贈るものは心や言葉。紙はあくまでも添えもの。」と主はいう。紙は一つの素材であり、言葉や生活にそっと彩を添えるものなのだと。
そして、その彩りは、時に言葉よりも深く相手の心に伝わるものだとも…