京の文化に触れ、愉しむ ー 京都タワー サンド ワークショップ

人気の「七條甘春堂 和菓子体験教室」では上生菓子を4点（3種類。内1種類を2点作成）とお干菓子を1点作成して、ご自身で抹茶を点てていただく事ができる。菓子職人が軽快な口調で作り方を説明しながら、いとも簡単に仕上げた「菊」のなんと美しい事か。「ねりきり」を広げ、あんを乗せて包み竹べらで菊の模様をつける。教えてもらったようにしていくのだが、どうにも美しさとはかけ離れていく。しかし、職人さんは終始、笑顔でどんな出来でも褒めてくれる。
「作ってみたら、和菓子がぐっと近くなるでしょう？うまく出来なくってもいいんです。親しんでいただいて、召し上がっていただく。そこで、どうくつろげるか、どう楽しめるか、なんです。」

敷居が高く感じられていた上菓子が、ふっと身近になったようだ。仕上がりはいまひとつだが自分で点てた抹茶といただく出来たてのお菓子は、また特別な味がする。「最近では、京都の方が“もっと深く京都を知りたい”という目的でご利用になる方も増えてきました。せかせかした日常ですけど、本物のくつろぎの時間を取り入れることで、質の高い豊かな生活に変わるんじゃないかと思うてます。」
上菓子と抹茶でいただく贅沢な時間は、末端の神経にまで深く共鳴し密度の濃い「癒し」を与えてくれた。
 

七條甘春堂　和菓子職人暦45年　入江達男さん
「体験教室では、繊細な和菓子の世界をシンプルな技法でお教えします。むずかしく考えず、和菓子を楽しんでいただきたい。そのきっかけになればと思います。」